占い 和音堂|タロットと西洋占星術|東京、神奈川

東京、神奈川で活動する占い師のブログ。占い以外の事も書きます。

読むだけじゃない。本と遊ぶ方法。

お題「本来の目的とは違う使い方をしているもの。」

どうも、【占い 和音堂】です。

私は本が大好きです。生活必需品以外で一番お金を使ってしまうのが本です。

割となんでも読む雑食読書家です。ライトノベルから学術書まで読みます。

私は本が大好きなので「読む」だけに縛られません。

今回は私が普段やっている「本と遊ぶ」方法をご紹介します。

 

1.表紙とタイトルから推理ゲーム

あらすじもジャンルも知らない本を用意します。

タイトルや表紙を見てどんな内容か空想、妄想していきます。

裏はあらすじなど書いてあることもありますから見ないでください。

所謂「ミリしら」ですね。

これは一人でも楽しいですし、二人以上でわちゃわちゃするのもおススメです。

二人以上でセッションするような形で論じていくと思わぬ化学反応でとてつもない大作が出来上がったりします。

もし実際の内容と合致していたら嬉しいですし、全然違くても面白いです。

ジャズセッションの様に会話のグルーブやライブ感を楽しみましょう。

 

2.テーマ別、開いたページで一番適した言葉を探そう!

本を適当に用意します。小説が好ましいかなと思います。

次にテーマを決めます。例えば【怖い言葉】とか【笑える言葉】とか【色気のある言葉】とか。

そしたら本をぱらぱらして適当なページを開きます。

そのページの中でテーマに沿った単語や1文を探します。

試しにやってみましょう。

今手元に太宰治の「走れメロス」(集英社版)がございます。

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テーマは【怖い言葉】。

いざ、ぱらぱら。

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開いたページから自分なりに合った言葉を見出します。決めました。

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「そこまでは、よかったのですが、ふと少年は妙なことを考えました。」

句読点のせいもあり、なんだか言いに詰まる雰囲気。純粋だった少年が徐々に間違った方向に速度を速めていってしまう。だけどこの先が気になって止められない危うさを感じます。彼は何を考え、何処に行ってしまうのでしょう。

などと1文から妄想を膨らませます。

※実際本文、走れメロス収録の「おしゃれ童子」では、芝居で観たとび職人に憧れた少年が「カッコいい股引が欲しいなぁ」と思うシーンであり、全然怖さや不安感は無いシーンです。かわいいです。

 

【色気のある言葉】もやってみましょうか。

ぱらぱら。

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「葡萄の季節まで待ってくれ、」

こんな手紙が遠方の殿方から来たらクラっと来てしまいそうな一文。

「〇月まで待ってくれ」では味気ない・・・「葡萄の季節」のパワー!

花や果実の実る時期を知っている人ってなんだかロマンチックですよね。

葡萄の季節に彼が会いに来る。なんと芳醇な響きでしょうか。

※私は既婚者の男性ですがあまりに甘美な響きに乙女が溢れ出てしまいました。

※ちなみにこれは表題作「走れメロス」の中でメロスが妹の結婚式を早めようとするも婿に反対されるシーンです。上記の様なシーンではありません。

 

この遊びも複数人でやると盛り上がるので、是非に。

 

最後、占い師なので本があれば出来る占いを一つ。

書物占い【ビブリオマンシー】

さっきの言葉遊びとやることは近いです。

昔は聖書でやるのがスタンダードでしたが、今は自由。

自分が信頼している本を用意してください。

そして占いたいことを決めましょう。

「明日の運勢」「恋愛運」「仕事運」なんでも良いです。

そしてぱらぱらと捲り、「それっココ!」(宇宙海賊風)と開いたページの中から無作為に指やペンで何処かを差してみましょう。そこにある言葉から運気を読んでいきます。

試しにやってみましょう。

私が信頼する本は森見登美彦さんのエッセイ集「太陽と乙女」。

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ベターに「明日の運気」!

ぱらぱら。

それっココ!!!

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「まるで美しい思い出の名場面集のように、総天然色パノラマとして展開されるのである。」

変なの引いたらネタに出来ると思ったんですが、普通に素敵な一文を引いてしまいましたね。なんとも良さそうな明日。後文の「ほどほどの幸いあれ」も良いです。

明日は結婚式のアルバムを見返したり、日常の幸せを嚙み締めます。

 

このように質問に対する答えを差した先の文から読んでいく占いなので、特別な道具も要りませんし、占いの知識がなくても大丈夫。

サクッと占いたいなって時、手元に本あるなら是非。

まとめ

言葉って解釈が色々出来ますし、写真や絵があればさらに膨らむ。

一緒に遊べる仲間がいれば視点の違いも楽しめます。

一つの単語に対する印象もそれぞれ様々。

ひとりで妄想に浸りきるも良し。友達とあーでもないこーでもないするのも良し。

本は「読む」だけにあらず、遊び方無限大(言い過ぎ?)。